2022年4月18日月曜日

Oculus Quest2を買ってみてVRに思うこと in 中国

Oculus Quest2を買ってみてVRに思うこと in 中国

こんにちは。今日は久々に白酒を買ってみて、そのうまさに酔いしれているところです。

さて、早速ですが、VRゴーグルであるOculus Quest 2をFacebookの運営であるMetaが主体ということで、中国で使えるかどうかは2:8くらいであやしかったのですが、衝動買いしてしまいました。

Oculus Quest 2届いたよ!
 

買った動機

もともとガジェット好きであるということに加えて、最近Twitterの広告にOculus Quest 2が大量に出てくるんですよね。いやでも目に付くというか。(そういう意味で、世間からなんとなく馬鹿にされている・忌避されているターゲット広告なるものは効果的なのではないでしょうか。あまりに話がそれすぎるので深くは言及しませんが)

それに加えて、今までリングフィットアドベンチャーやフィットボクシングといった引きこもり運動ゲームの助け舟であったSwitchが手元にないせいで、運動量は激減するわ酒量は増えるわ(これは関係ない)で、このままでは、直近の人生目標である「子どもと遊んでも疲れない自分作り」には程遠くなってしまうなと切に感じたわけです。

ただ、そうはいってもSwitchをもう一台買うのはなんかしゃくです。

そんな中、上記の広告は、リズムゲームやフィットネス系のゲームが出てくるので、調べてみると、まあ当然といえば当然だけどボクシングやフィットネス系のゲームはある程度存在するわけです。VRという触ったことのない世界のなかで、どこまでフィットネスができるか、という未知な部分はありましたが、容量を256Gbyteにした上で、周辺機器もつけて3000元というのはかなり魅力的な値段であり、また今まで手を出していなかったVRを体験するため、Oculus Quest2を買おうと思い立ったわけです。

中国でのインターネット接続的なところ

※あくまでも私が購入した販売店での話であり、どこでもこうである、とは限りませんので、自己責任で。

さて、衝動的に購入したはいいものの、立ち上げるとすでに謎の初期設定がされている&インターネットには通じないということが分かりました。Wifiに接続した時点で「接続が制限されています」とメッセージが出てしまうのです。これはちょっときつい。

で、謎設定含めてリセットするために、いつものくせ(?)でファクトリーリセットをかけたところ、なんと初期設定すらできなくなってしまったではないですか…どうやら、インターネット接続、しかも無線接続できないと初期設定できない模様。これは困った…

いろいろしてみたけれど、どうもうまくいかないので、最終的に販売店にお願いして再設定してもらうことにしました。中国語でのうじゃうじゃしたやり取りでしたが、一応通じて、無事(中国用)初期設定をしなおしてくれて返送。送付から返却まではたったの3日。まじで販売店さんには感謝ですね。

※ここらへん、中国で初期設定をする・できる方法はいろいろと法に触れそうなのでコメントは控えさせていただきます笑ただ、言えることは、中国国内にいるなら原則としてファクトリーリセットはかけるな!ということですね。

結局は、インターネット接続ができないと自身のFacebookアカウントなどとも接続できないので、公式App shopからはソフトがダウンロードできない状態のままです。ただし、上述のように謎の初期設定がなされており、デフォルトでものすごい大量の(容量にして200G近く)ソフト、しかもよくある「VR初心者におすすめ!」みたいなアプリは大抵入っているため、新ソフトをダウンロードしなくても当座は十分遊べるという感じです。

VRゲームを試してみた感想

ぶっちゃけ、技術的な製作の難易度とかはあまりわからないのですが、体感している部分で、「ここはなんとなく技術的に足りないんじゃないかなー」「ここは意外とよかったなー」というところがいくつかありました。

一応、◯や△で採点していますが、ゲームによってはそういうこともないはずなので、あくまでも自分がやった中での感想です。

〇フィットネス系のゲーム

これは予想以上につかれます。運動になった感がすごいです。特にボクシング系は、目の前に敵がいるため全力パンチ、かつ全部空振りなので、1分もたてばへとへとで「え、2ラウンド目はやめたいんだけど…」ってなりますね。そういう意味で、買った意味あった!という感想ですね。

PowerBeatsVR
PowerBeatsVRプレイ画面

また、今日発見したPowerBeatsVRというのは、まだ初心者モードしかやっていませんが、適度なスクワットもあって25分で汗だくになりました。

フィットボクシングやリングフィットのように、正しい形で運動する、という感じではないので、併用するのが吉かも、とちょっと思いました(外に出ろ)

△ 複数のイベントが同時に起こった時の処理

いくつかゲームをやってみた感じ、多方向から同時に敵が襲いかかってくるような処理は今のところなく、せいぜい2個体、と言った感じ。あとは、逆に複数方向から敵が襲ってきたときに気配で感じる、というようなことができないので、結局は2Dのときと同じく画面表示や音の大小で判断するしかなく、こういう処理はまだまだ処理能力が足りないんだろうな、と感じます。

△ コントローラーの限界

Oculusは2本のコントローラーを握ってプレーするスタイルです。UIもシンプルで、ボタンが多すぎてどこを押せばいいかわからない!というようなことにはならないとは思います。また、つかむ動作もグリップボタンが人差し指や中指の先に配置されているので、本当にものをつかむような感覚でプレーできます。

ただし、それはあくまでも「ものをつかむ」という動作に限った場合。例えば、ものをつかんだあと、つかんだものをどうするか、や、袋から特定アイテムを取り出したりするのはボタンに頼らざるを得ないですね、当たり前ですけど。人間だとこれを脳で処理してうまいことやるわけですが、それができないです。また、ゲームによっては剣を背中のアタッチメントに収納できたり、アイテムを腰の袋に入れたりできるようですが、それらのリュックサックやウェストポーチ的な収納を「重力」として実感できるわけではないので、認識にはなれが必要かなと思いました。

コントローラーの話でいうと、結局「コントローラーを握っている」という感覚が常にあり、いくらVRといってもそれ以上の没入感にはなりません。あくまでも、デバイスを通してコントローラーを操作すると動けるソフト内に入っている、という感覚は拭い去れず、そこも限界を感じました。

◯ヘッドセット

口元が喜びを抑えきれていない...
こう見えて、そんなに重くないです。
ヘッドセットの重さについては、補助器具も同時に買って装着しているからか、思ったよりもまったく重さを感じません。結構出っ張っているので、たまに手を顔に近づけたときにコントローラーとぶつかることがありますが、まあ気にならないレベルですね。

あと、意外と目は疲れません。なんですかね、結局レンズは目の前にあるけれど、焦点が現実と同様に遠くに合っているからなのか…。PCを2時間見続けるよりはよっぽど目の負担は小さい気がしました。

VR酔い、もよく言われますが、たしかに通常と違う気分にはなりますが、毎日やっていると慣れたようで、あまり感じなくなりました。お酒を飲みながらでもできます。(あ、でもお酒を飲もうと思うとヘッドセットの出っ張りが邪魔にはなります)

ただし、脳みそがフル回転になるため、ゴーグル取った時の喪失感はすごいです。つまり、没入感がすごすぎる…。前述のコントローラーの件を差し引いても、ゲームによってはその世界観にのめり込みます。最初にやったThe Roomという脱出ゲームなどは、激しいアクション等ではないのでコントローラー操作も気にならないレベル。そういう場合、現実との境界をふと忘れてしまうので、まじで壁を殴るとか、時間たちすぎるとか、机の上のコーヒーをこぼすとか、そういうことには注意をしなければならないなと感じます。(ここはある意味プラスポイントですね)

△ソフト的なところ

100本くらい入っているソフトのうち、経路が異なるものを10数個試しましたが、結局今のところ「既存の人間体験の延長線上」であり、じゃあ現実でもいいじゃん、という気になってしまいました。上記の技術的な弱点とも関連しますが、三国無双のように複数方向から敵が到来してくるようなものにたいして、マジ無双できたりすると面白いかも。

また、アクション系は、通常のゲームのようにコントローラーで動くわけではなく、自分で動かなければならないので、体力がめっちゃ減るうえに反射神経がより試されます。俺みたいな運動音痴には辛いですね。まあ、これはコントローラーでやるアクションゲームも同じですが、指と全身だとやっぱり反応速度に違いが…なので、ゲームというよりは全体的にエクササイズに近いという印象を受けました。例えば、ボクシングをやって運動するのがボクササイズなら、ゾンビを倒して運動するのはゾンササイズ、みたいな(動詞じゃないからきっとそんな活用はしない)

    VRを使って日常から離れる、という意味で言うと、VR内で読書をしたりしたいですが、そういうソフトは少なそうですね。マンガとかはありますが、小説はなさそう。まあ、VR空間まで行って本を読むとかないでしょ、ということなのかもしれませんが、例えば全く自分の現在地とは関係ない土地の木陰で読書したい、なんて欲求はどの本を読む人でもあると思います(主語でかい)。そういう、ただ空間を共有するみたいなソフトも欲しいですね。

    ただ、これらも既存の人間体験の延長線上なので、それを超えるソフトがあれば楽しいかなとも思います。例えば4次元空間的なものが体験できたり、宇宙空間へ放り出された時の感覚が味わえる、ちょっと不謹慎だけど臨死体験などなど、通常生活をしていて絶対に味わえないような感覚を、視覚のみで体験できるソフトが有れば、よりVRゲームを楽しめるのではないかと思います。

    ?メタバース

    VRゴーグル=メタバース、ではなさそうであり、前述までのゲームは基本的に「単なる3Dの空間でできるゲーム」です。正直、メタバースという言葉自体はWikipediaで読んだ程度であり、またインターネットがうまく通じない時点でメタバース的ななにかに触れることは厳しそうなので(Oculusの公式ショップにはいくつかありそう)、あまり調べていないです。ただ、Oculusのショップを見ると全面に出てくるのは先に述べた3Dゲームで、メタバース空間?を前面に押し出しているわけでは(今のところ)ないです。

    また、それらのメタバース的なゲームは基本的に仮想通貨と紐ついているものが多いっぽいので、そもそも中国では違法ですね。(という状況からすると、そもそも中国はメタバース構想に乗る気がないとも見えますね)

    なので、きちんとインターネットにつながるようになってから、という感じですかね。

    結局どうなの?

    ぶっちゃけ、これだけの技術資源と電力資源、通信資源を占拠するほどのインパクトは、現在の現実の延長としての3D空間にはないように思います。例えば、インターネットの普及、のようなレベルで世界中の誰もにメタバース的なものが普及するかというと、どうもそうなるとは思えないですね。Virtual Realityですので、現実の延長を超えられていない気がします。味覚や嗅覚、触覚もないですし。

    ただ、そうはいっても私自身1日2-3時間はゴーグルをかぶって遊んでいるので、はまっていることははまっています。それだけ、先に書いた「没入感」がすごく、癖になる感覚があります。なので、偉そうに「インパクトはない」と言ってしまっていますが、現実が物足りないと感じるほど没入感がすごいことは確かです。

      あとは普通に運動になる、特に腕をよく動かすからか、肩こりが消えました笑引きこもりには優しいですね。動くので肩こりが消えた。

      とりあえず、だれかどこかの天才が、このVRの世界でとてつもない世界モデルを考えてくれるまで、ゲームなどやりつつ時代に置いて行かれないようにしたいと思っています(逆に、今のVRをやっていて時代に遅れる可能性も微妙にないとは言い切れない気がしますが…)

      最後に、中国国内に住んでいる場合は、研究や普及含めてこの分野でものすごい遅れてしまう気がします。このいびつなインターネット鎖国状態では、こういう分野で革新は起こりづらいだろうなぁと。プログラミングをやっていても何度もインターネットの壁に阻まれますし。そう入っても三体が生まれた国なので、どうなるかはなんとも言えませんが。

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