2022年4月24日日曜日

中国の美容系マッサージに行って感じた「ほめる」ということ

中国の美容系マッサージに行って感じた「ほめる」ということ

こんにちはこんばんは。今日の深圳は激アツで、もう夏が来てしまったようです。外へ出るのが億劫で、ますますVRがはかどりそうな感じです。

さて、今日はマッサージに通い続けた感想を書きたいと思います。

毎週日曜日はマッサージデー

もとはといえば、うちの奥さんがマッサージのお姉さんの押し売り?にごり押しされていき始めたのがきっかけです。女性専用の美容系マッサージなので、奥さんと同伴なら男もOKとのことでしたが、「まあ行って来ればいいじゃん、経験だし!」と、自分が行く気は全くありませんでした。

肩こりの悪化により自分も通うことに

半年くらいたったのちに、自分の肩こりがものすごく悪化しました。頭痛が出るくらいだったので相当だったですね。まあ、主な理由は分かり切っていて、飲みすぎて床で寝ていたりしたのを繰り返したことなんですけど。

なんだかんだで、それを機に一回一緒に行ってみるか、ということになりました。ただし、 所詮美容系だから、そんなにゴリゴリ押す感じでもないだろとあまり期待せずに行ったら、認識の誤りでした。

まず、びっくりするくらい強度が強いです。最初は痛くて悶絶。ただ、まあ、強度自体は日本のツボ押しマッサージなんかでもあるんですが、それに加えて、押すポイント、マッサージするポイントが完璧!

大学時代にすし屋でアルバイトしていたときに、毎日マスターの肩もみを担当していた自分としては、結構マッサージする箇所についてはアマチュア会の中ではそれなりに知見が高い方だと自負しているんですが、日本のマッサージはとにかくポイントがいまいちで、ただ痛いだけ、という場合が多いですが、こっちはそんなことなく完璧。押したときの感触と、リンパあたりを把握できているのかなと。これは…最高じゃないですが…

結局ドはまりして毎週日曜日はマッサージデーに。子どもはその間ゲームをやっているので、特に問題なく1時間半ほど施術。

結果的に、何回か通ううちに肩こりがほぼ消えました。これは最高すぎますね。高校以降で頭痛や肩こりがなくなったことがなかったので、本当に素晴らしい体験です。

一人で行くことに

さて、家族が3月に帰国しました。マッサージは最高でしたが、女性専用ということですので、名残惜しいけれどもまあもう行くこともないだろうな、と思っていたら、マッサージ店のお姉さんから連絡あり。購入した券があまってるからお前だけでも来い!とのこと。 あれ?女性専用じゃなかったの?という疑問はありつつも、余りそういうところを気にするタイプでもなく、まあ、しばらくいけなくてまた凝り固まってきたし、向こうがいいっていうなら行くかなあと。

担当お姉さんとの会話が激化

で、コロナなりなんなりがあって、微妙に間があきつつも、またマッサージ通いを再開しました。

俺に対しては、ずっと同じ女性がマッサージしてくれています。その女性は、最初のうちの奥さんをごり押しして勧誘した人なんですが、とにかく良くしゃべる。 で、俺に中国語が通じないと怒る。「お前の中国語は全然うまくならない!」と毎回言われます。そりゃそうだ、あなたが使う単語は俺が仕事で使う単語と全くかぶらないんだもん。逆に「半导体」っていってもわからなかったじゃん!と言いたいですが、まあこっちが日常会話できなくて会話があまりつながらないのは事実なので、そこは「あー私がわるうござんした」と適当に受け流しています。

その中国語ディス以上に、さすが美容系だけあって、俺の容姿にとてもうるさいです。鼻がくすんでるだの、夏はプール行ってるせいで肌が真っ黒だの、眉毛剃れ!だのなんちゃらかんちゃら…いやいや、俺はそんなの気にして生きたこと一回もないから!

…ノーコメント
で、しまいには「顔パックの券があまってるから、一回やってみろ!」と。

いやいやいやいや、それはどうなの?と思いつつ、まあ人生でそんなことやる機会はないだろうし、一回やってみるか、となったわけです。 

やられた感想は、まあ、顔の色がちょっと変わったな、って感じ。今までろくに顔も洗ってなかったから、汚れがさっぱり落ちたんでしょう。(今でもあまり興味ない)

顔パック後

さて、人生初で顔パックをやった後、いったい何が変わったか。

あきらかに怪しげな
きゅうりパッケージの
洗顔フォーム
まず、人生初、といってもいいかもしれないが、洗顔フォームを買いました。といっても、高いのではなく、日本円にすると150円くらいのきゅうりのにおいがする怪しげな洗顔フォーム。(店に行って1000円くらいするやつらをみて怖気づきました…)

買った理由は、せっかく顔の色変わるくらいに汚れが取れたんだから、ちょっとの手間はかけてもキープしようかな、という気になったこと。まあ、大したことではないですが、一般の人類に近づいたということで、俺にとっては月面着陸ぐらいの大きなインパクトがありました(おおげさ)。

また、お姉さんとの会話も変化しました。今回の顔パックの施術は、お姉さんの美的感覚的にとても満足だったらしく、めっちゃほめてくれます。頬っぺたがやわらかくてみずみずしいだの、眉毛の形が最高だの、お前の奥さんは最高にいい人だ(これは俺関係ない)、だの… 

まあ、いつもお世辞だと思って適当にうけながすのですが、人間ほめられて悪い気はしません。しかも、俺の中国語に対しては相変わらずけちょんけちょんに言うので、まんざらお世辞というわけでもないのかもしれないです。 

結局、 こっちがお金を払っている、ということもあるんでしょうが、なんだかんだ(家族ぐるみで)気に入られているのかなぁと。しかも毎週いってるから、だんだん肩こりとかそういうのもよくなっているのが目に見えてわかるし、うれしいんじゃないかという気もしています。

なんとなく、こういう「ものすごく親切なおせっかい」な気質は、中国人の典型かな、という気もしています。

「ほめる」ということ

うちの奥さんを
べた褒めのお姉さん

ちょっとここで思ったのが、「 ほめる 」ということが本当に重要なんだな、ということです。

そもそも顔もろくに洗わないし鏡もほとんど見ないような俺が、洗顔フォームを買って、まがいなりにも顔なんか洗い出しているわけです。これは、彼女が「ほめる」ことによって生じたわけで、ただ「ほめる」という行為だけで、いとも簡単に他人の考え方を変えてしまえる、ともいえるのかなと。

ただし、ただ「ほめる」だけでは不十分ではないかなと感じます。

今回は、彼女の仕事・施術によって俺の顔が変わったので、どちらかというとこれは、彼女自身の自慢、とも取れなくもないです。ただし、それだからこそ逆に「本心でのほめ言葉」といえると思うわけです。

特に俺のような天邪鬼な人間からすると、他人に褒められると素直に受け取れない部分が多々あるのですが、彼女のほめ言葉には嫌味がなく、心にすっと来るものがあります。

当然、彼女はほめることによって俺に継続してお金を払ってほしい(生々しいですが、中国人の思考回路はストレートにそうな場合が多いですので)ということなんでしょうが、それにプラスして「ものすごく親切なおせっかい」が発動して、こういう「本心からのほめ言葉」になっているんじゃないかなと感じたわけです。

テクニックとしてほめることとの違い

近年、子育てや部下の育成でも、しきりに「ほめる」ことを推奨していますし、もちろんそれは怒るより効果は高いのかもしれません。ただし、俺みたいな天邪鬼な人間でなかったとしても、結局「本心でのほめ言葉」でなければ人は動かないし、むしろマイナスになる可能性もあるのかなと思っています。子ども含めてそこまで人間は単純ではないので(※行動分析学なんかを勉強すると、意外と単純だったりしますが、まあそこは深入りもできないのでおいておきます)、他人が本当にほめているかどうか、ということはきちんと見分けられているんでしょうね。

コテンラジオのカーネルサンダースの回を聴くと、彼の原体験で「自分が作ったパンを母親に届けたら、母親がおいしくて感激して、周りにも配ってみんなからほめられた」というエピソードが紹介されていました。これは、母親が母親目線としてほめるつもりではなく、カーネルサンダースの作ったパンの味に対する、本心からの「感激」がもたらしたといえると思います。と考えると、少々強引ではありますが、「本心でのほめ言葉」は、やった行為に対しての「感激」につながるのではないでしょうか?

こう考えると、テクニック的な「ほめる」にはあまり意味はないと思ってしまいます。そもそも、他人をどうこうしてやろう、という態度がよくないですね。ほめてのばす、という上から目線の態度ではなく、他人の行為に対して感激したことを素直に伝える、これが大事なのかもしれません。

そのためには、何事にも感激できるように自分のアンテナや人間性を整えておくことが、自分のほめ言葉や態度によって周りの人間によい影響を与えられるようになるのではないでしょうか?

まとめ

書いていると、あまりまとまりもないですが、マッサージ店のお姉さんとの会話から、「ほめる」ということについていろいろと考えてみました。

今けなされている中国語についても、せめて会話が通じてちょっと褒められる、相手に感激を与えられるくらいには(俺的には十分通じてると思うんですけどね)勉強しなおそうかなと思う次第です。

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